…国立近代美術館で初となる今回のクレー展では、今までの展覧会成果を踏まえた上で、これまでクローズアップされてこなかった「クレーの作品は物理的にどのように作られたのか」という点にさまざまな角度から迫ります。この観点から作品を見てみるならば、視覚的な魅力を体感できるのみならず、その魅力がいかなる技術に支えられているのか、ということまでもが明らかになるでしょう。…
(2011.05.31 – 2011.07.31 東京国立近代美術館)
久しぶりの美術展を見に行こうと思い立ったのは、今年の暑い夏が始まったちょうどその日でした。娘の用事を済ませた帰り道、携帯に梅雨明けを知らせるeメールが届き、どおりで暑いと文句を言いつつ、家族3人で東京国立近代美術館に突撃です。
美術館に到着してみると、入り口から人があふれていました。パウル・クレー (Paul Klee) の人気の高さがうかがえます。さて、早速中を見てみることにします。と言っても、結構、展示室が狭い割に人が多かったので、結局、あまりゆっくり見てられない感じになってしまいました。予想通りと言うべきか…。ベビーカーで来たので、やや邪魔くさい感じになってしまい恐縮です。娘は大人しかったのですが、そうは言ってもって感じですね。人と作品をすり抜けながら、お目当ての作品が見られれば良いかという考えに切り替えます。
その作品というのは、”花ひらいて” という作品で公式webサイトにも出て来る、暗めの抽象画です。モンドリアンのような直線的な区分けではなく、曲線的で柔らかい印象を受ける作品です。やっぱり写真より、本物は素晴らしいですね。と、ここで滞在時間の大半を取って、後のブロックはざっと見て、あっという間に出口という感じでした。わずか15分。人が多いときは仕方ないですね。
といっても、たったの15分じゃ納得いかないので、常設展示コーナーへ向かいます。いつも2階の現代美術コーナーが好きで、人も少ないので、迷わずそちらへ。不思議と今日も空いていました。展示室も広々としており、私が思う、これぞ美術館って感じの空気です。娘が一番気に入ってそうに見えたのは、大岩オスカール(Oscar Oiwa) の “ガーデニング(マンハッタン)” でした。作品も大きなワイド作品で、奇妙な美しい都市風景を描いているものです。
すぐ隣の展示室では、企画展 “路上(on the road)” を行っていました。こちらの展示は、インスタレーションが多く、味のあるいぶし銀の展示が多かったように思います。なかでも、宮本隆司 (Ryuji Miyamoto) のビデオ・インスタレーション “The Crossing” を見ていたら、娘が10分ぐらい動かなくなってしまいました。よく目が回らないなと感心しましたが、親バカというものですね完全に。
子育てでどうしても忙しいので、なかなか自分たちの趣味に時間を割けませんが、最低でも3ヶ月に1度くらいは面白そうな展示を見にいきたいものです。
#1ヶ月ぶりに美術展を思い返して書いていますが、常設展示作品リストを見ると、ヨハネス・イッテン (Johannes Itten) をフィーチャーしていたではないですか。3階も行っておくべきだった…。
2 Comments
ゆかりさん
私も現代美術は分かったフリして分かっていませんが、見てて楽しくなります。
ほんと子供は何に興味を持つかわかりませんからね。
自分が子供の頃、博物館は良く連れて行って貰いましたが、
美術館って行ったことがないので、ある意味どうなるか楽しみです。
美術館に家族で行くなんていいねぇ。
現代美術、私には結構難しいけれど、娘ちゃんの色彩感覚には訴える物がいっぱいあるのかも♪
きっとご両親の芸術センスを受け継いでいるのね!